大学生と大麻

大学生の大麻事件が相次いで表沙汰になっている。
汚染のすそ野は広いと見られる。ウチは大丈夫かと、大学の関係者は戦々恐々の日々らしい。逮捕の様子がテレビで流れていた。自室を捜査する取締官に、学生が何度も「マジですかと」聞く。「これは現実だ」の返答が学生を打ちのめす。罪の意識の薄いまま大麻を栽培していたのだろうが、代償は大きい。深刻なことに検挙の7割近くは10代と20代に集中している。
好奇心は若い胸の宝だが、これは褒められたことではない。この現象は若者の一部であろうが、善し悪しの判断が出来ないとは情けなく思う。
朝日新聞の『天声人語』より抜粋したものである。